マルチくうねる(くうねるP)のブログ

アイドルマスターの投票企画や佐城雪美ちゃんに関する記事が多めです。

シンデレラガールズ10周年ライブ愛知公演CosmoStar Land感想 + 佐城雪美2021年振り返り

はじめに

こんにちは。マルチくうねる(くうねるP)と申します。今年もそろそろ終わりですね。

2021年12月25・26日、アイドルマスター シンデレラガールズ 10周年ライブ・愛知公演(延期) CosmoStar Landが開催されました。

今回はその感想を書くとともに、今年一年間(主に5月以降)の佐城雪美ちゃんの活躍について振り返ろうと思います。

愛知公演感想

ぼくの立場上、佐城雪美ちゃんとその声優である中澤ミナさんを軸とした感想となります。

day1当日朝。ぼくたちプロデューサーが続々愛知へ向かう中、デレステゲーム内のデレぽでは、デレマスアイドルたちが先んじて愛知入りし、優雅に朝食をとっていました。

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小室千奈美さんと愛野渚さんは愛知出身なので、慣れたものでしょう。黒川千秋さんはこのあと会場で、佐城雪美ちゃんの晴れ姿に感動しただろうことは、想像に難くありません。

 

予定時刻よりやや遅れて開演となりましたが、最初の「星環世界」、全員の衣装「アド・アストラ」から、楽しい宇宙旅行が始まりました。

day1における中澤ミナさんの歌唱曲は以下の通り(演者敬称略)。

  • 星環世界 (全員)
  • 君のステージ衣装、本当は… (飯田、関口、中澤、集貝、田辺)
  • BEYOND THE STARLIGHT (中澤、山本、長野、鈴木、天野)
  • Nation Blue (洲崎、中澤、青木、飯田)
  • 咲いてJewel (藍原、福原、ルゥ、天野、青木、千菅、飯田、関口、中澤)
  • Stage Bye Stage (全員)
  • EVERLASTING (全員)
  • お願い!シンデレラ (全員)

全体を通して言えることですが、佐城雪美としての中澤さんの歌声は、主役として前面に出るタイプではなく、ウィスパーボイスに近い静かで深い歌声で全体に奥行きと安定をもたらすものだと思います。他のアイドル(演者)と同時に歌唱するときは、雪美Pでなければ彼女の歌声の存在に気づかないことも多々あると思いますが、雪美ちゃんの声が後ろに存在することで、目立つ歌声のアイドルがより際立ち、支え合えるのではないかと。

そんな位置づけ(と自分は思っている)の雪美ちゃんの声ですが、本公演では、彼女が前面に出るソロパートをより多く味わえたと思います。

それが最も現れていたのが、「君のステージ衣装、本当は…」。ぼくが記憶する限り史上初、雪美役中澤さんがセンターポジションで歌った楽曲です。この楽曲は、しんげきえくすてEDの「哀」ポジション。華やかな舞台で輝くアイドルが遠い存在になっていくのを見つめる切ない歌。ぼくが感じるに、雪美ちゃんの現在の持ち歌の中で最も彼女の個性に合致した歌です。

「僕が知らない君が本当の君になって」
「アンコールの中の君が霞んでく」
「遠くなって遠くなって」
「お互いの瞳に」

歌詞の重要な一部分を、佐城雪美ソロで歌って。それが、佐城雪美でありながら、しっかり歌声に芯が入り、張りが若干強くなって、ダンス、振り付けが非常にしっかり、はきはきして。佐城雪美ちゃんの成長が確かに感じられるとともに、この歌詞がまた別の意味で切なく伝わりました。

佐城雪美として(有観客では2度目の)ステージに立つにあたり、中澤ミナさんがどのような心持ちでレッスンや本番に臨んだかは、デレラジ12月27日回・魔法がとけちゃった(有料部分)アーカイブで語られていますので、よろしければご視聴ください。

話は変わりますが、デレステ楽曲「堕ちる果実」とそのイベントコミュから、神崎蘭子さんは変わっていく、いつまでも同じところにとどまらず、時には蘭子語を使わず、時には新しいパートナーを選び、道を切り開いて進んでいく、シンデレラガールズ全体もまた新しい道を追い求め続けていく、というメッセージをぼくは感じました。それは佐城雪美ちゃんについても、また同じなのだと思います。

「BEYOND THE STARLIGHT」は総選挙に代表されるシンデレラガールズの競争と上昇志向を楽しもうという勢いを感じる楽曲。中澤さん流の言い方なら「明るい曲調なのに歌詞がつよつよ」。中澤さんのダンスも躍動感と切れ味が増していました。後のMCで中澤さんは「ビヨンビヨンからの窓拭きが楽しかった」と言っていましたが、もしかしたら…。

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「Nation Blue」はjewelries 001収録の楽曲で、シンデレラガールズのユニット曲の中でも非常に古い部類に属する歌。クール属性の基本ともいえる「かっこよさ」を前面に出した曲だと思います。歌唱後のMCで中澤さんは「大先輩たちの中に投げ込まれて」と言っていました(洲崎さん「私たち優しかったよね?(圧)」中澤さん「本当に優しかったです」)が、デレマスアイドルとしてキャリアのある多くの声優さんたちによって歌われてきた楽曲であるということもプレッシャーの要因になったと推察されます。

パフォーマンスは見事で、「振り返ることもなく」でシャキシャキとキレのあるダンスをしたり、「夢を追ったぼくたちはそれがそこにあると信じてた」でまっすぐに前を見つめる。それらソロパートを含め、かっこよさ、鋭さ、きらめき、といったクール属性アイドルとしての佐城雪美ちゃんの特性をさらに切り開いた一曲だったと思いました。

雪美ちゃん(中澤さん)以外では、「アタシポンコツアンドロイド」のメンバーに選ばれた白雪千夜さん(関口理咲さん)の表現する地味な家政婦としての低音アンドロイドが、機械的な側面と人間的な側面で揺れ動くようで、非常に良かったです。

「泡沫のアイオーン」はライブ初披露。荒木比奈さん(田辺留依さん)の思い描くロボアニメ的かっこよさは絶品でした。原作でキャラが死んだり作品が完結したりしても、荒木さんの情熱によってまた原稿用紙に続く地平を切り開くことができる。そういう意味もある楽曲なのかなと思います。これを現地で見ることができたのは大きな収穫でした。

アイドルになる前はパパもママもいないひとりぼっちで過ごしていたクリスマス(SR[クリスマスドール]のガチャ所属セリフにあったはずです)。しかし彼女はもう一人ではありません。

佐城雪美ちゃんは今年のクリスマスに、ライブで歌って、みんなといっしょの思い出をたくさん作った。それが、いちばん良いことだった、と思います。

 

day2は都合により配信アーカイブ視聴となりました。

「Nebula Sky」(集貝、関口、中澤、長野)がday2のみの中澤さん歌唱曲。もともとはアニメで使われていたアナスタシアさんのソロ曲。それを当時はボイスが実装されていなかったアイドルたちが歌うというのも感慨深いものです。しっとり静かに、しかし確かに歩みを進める決意。心の強さが感じられました。

アンコール時・終演前の挨拶MCで、中澤ミナさんが涙ながらに感想を語っていたのを、意外だと感じた方はいらっしゃるでしょうか。隣の千菅春香さん(松永涼役)から涙をぬぐうためのタオルをもらっていましたね。本人は「もらい泣き」と言っていましたが、的場梨沙役の集貝はなさんが待望の有観客ライブ出場を叶えて感激したトークをしたことなどの影響だったようだ、と語っていた観客の方がいました。

ぼくが書いた7th大阪ライブの感想記事でも触れましたが、中澤さんはかなり感性、感受性が豊かな方なのだと思います。佐城雪美ちゃんは本来、感情が豊かな女の子。感情表現の幅がちょっと独特なだけ。そんなことを中澤さんもどこかで語っていた気がします。それは、中澤ミナさん自身にも、ある程度当てはまることなのではないでしょうか。

 

あらためまして、シンデレラガールズ10周年、おめでとうございます!

素晴らしいライブをありがとうございました。メリークリスマス、良いお年を!

 

佐城雪美ちゃんの2021年

2021年を締めくくるにあたり、今年の佐城雪美ちゃんの活躍ぶりについて振り返ろうと思います。

総選挙までは過去記事で触れているところもあるので、第10回シンデレラガール総選挙開始後の2021年5月以降について大まかに述べます。

主なところだけでもこれだけあります。

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きらめきホリデーメモリーでは、佐城雪美ちゃんが休みの日に両親とプロデューサーとお出かけするところが描かれました。このことは、雪美ちゃんのバックボーンにとって非常に大きな意味を持つと思います。彼女は声が小さくおしゃべりの遅い女の子で、両親と頻繁に顔を合わせているとは限らないところが今まで描かれていました。しかし今回のカードで、彼女がしっかり両親に愛されており、飼い猫のペロ、可愛い私服、そして休日にお出かけと、限られた時間で充実した育児を受けられていることがはっきりしたと思います。

 

涼宮ハルヒコラボへの起用は佐城雪美ちゃんにとって、デレマスPの外部へと知名度を広げる大きなチャンスになったと思います。「北高制服」を着用し「ハレ晴レユカイ」を歌ったのは彼女と、夢見りあむさん、安部菜々さんの3人。この3人はデレマス7thライブ大阪公演で担当声優さんがEVERMOREを模した振り付けをした接点を持ちます(過去記事参照)。

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佐城は俺の嫁

MVではハルヒ原作アニメのダンスを実によく再現していました。ポジションとしては、りあむさんが涼宮ハルヒさん、菜々さんが朝比奈みくるさん、雪美ちゃんが長門有希さんの位置。長門有希さんと佐城雪美ちゃんの親和性は、多くの人に共感してもらえるところではないでしょうか。北高制服衣装でも、雪美ちゃんはもともと長門さんが着ていたカーディガンがあてがわれており、とてもよく似合っていました。

ハレ晴レユカイ」の歌唱で、りあむさんが最も目立って明るさと調子良さを表現しており、菜々さんも熟練の歌声でふんわりキャピっとした楽しさを出す中、雪美ちゃんはマイペースに静かにささやくように、それでも楽しく歌ったと感じました。上記愛知ライブの感想でぼくは「雪美ちゃんの静かで深い歌声は全体に奥行きと安定をもたらす」と書きましたが、そこを明確に自覚したのがこのハレ晴レを聞いたときでした。3人が揃って歌う部分(サビなど)における雪美ちゃんの声の位置づけ、そこにいちど着目して聞いてみることをお勧めします。

 

幻妖公演は、松尾千鶴さんを主演としたモバマスツアー。毎年この時期にGIRLS BE NEXT STEPのメンバーが順次主演したシリアス演劇シリーズのトリ。それに相応しい、愛と相互理解をテーマにした名作だったと思います。ぼくの中では、ドリーム・ステアウェイ、蒸機公演、幻妖公演が、モバマス史上3大名作シナリオですね。

人と妖の関係が描かれる世界において、雪美ちゃんの演じるユキミは妖の少女。半妖の少女チヅルが人であっても妖であってもありのままのチヅルを肯定するのが彼女の性質であり物語上の役割であり、だからこそ自分を変えたいと願うチヅルはユキミを選んでくれなかったのかなと思います。自分ではなくチヨとともにあることを選んだチヅルを、それでもユキミは見放さず、彼女の意を汲んで里の妖と人に伝え…それがあの結末に結びついた。

それは、モバマス初期からずっと「約束」と「みんな」、「人とのつながり」を大切にしてきた佐城雪美ちゃんが演じるに相応しい役だったのではないでしょうか。

 

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たそがれ抒情は、デレステ温泉ガシャで登場した雪美限定SSRカード。佐城雪美ちゃんは京都出身であり、モバマスSR[夏宵のお嬢様]にみられる和風な一面もあることは担当Pの間では知られていましたが、デレマスP全体へのアピールはまだ十分でなかったようにぼくは思います。そのため雪美ちゃんの和風独自衣装は担当Pから強く望まれており、「佐城雪美限定SSRは和装おじさん」なる人物がツイッター等に怪文書をしばしば投下するとかしないとか、まことしやかに噂されてきました。

満を持してそこに登場した「たそがれ抒情」は、そういった希望を完璧に満たすものでした。小早川紗枝さんの典型的な京都美人な赤の振り袖とも、塩見周子さんの垢抜けた青の振り袖とも異なる、10歳の佐城雪美ちゃんならではの和装。明治から昭和初期の人が当時のハイカラなセンスを発揮して作ったようなイメージを感じます。和メイド、もしくは女中さん、の風味を取り入れつつ、小さな女の子としての可愛らしさもあります。3Dモデルの髪型は丸く三つ編みになっており、これまでのストレートロングとは大幅に違います。一方、デレステの温泉カードとしては過去最年少であり、特訓前では黒川千秋さんに髪を洗ってもらう幸せな風景。もう語り尽くせないほど盛りだくさんの贅沢全部乗せ佐城雪美だと思いました。

 

総選挙でボイスを勝ち取って以来、デレマスにおける佐城雪美ちゃんの活躍は明確に進んでいると、ぼくは感じています。

今年も、佐城雪美ちゃんをプロデュースしていて、とても幸せでした。

来年も、どうぞよろしくお願いします!